・ファルマバレープロジェクトに関する意見交換会
2025年2月4日に東京都内にてファルマバレープロジェクトに関する意見交換会が開催され、連携大学である本学を代表して医学部臨床研究推進センターの許斐健二副センター長が出席した。冒頭に鈴木康友静岡県知事からの挨拶と山口建静岡がんセンター名誉総長兼理事よりプロジェクトの現状について説明があり、続けてプロジェクトに関して意見交換が行われ、許斐副センター長からは、大学発医療系スタートアップ支援プログラムの活用について助言がなされた。
・失明につながる眼性疾患治療薬開発の実現に向けた創薬研究
近年、失明原因となる網膜変性疾患において低酸素誘導因子(HIF)が重要な役割を担っていることが明らかとなった。静岡県水産・海洋技術研究所にて採集された静岡県産魚類抽出物からHIF阻害作用を有する6種類の魚類を選定し、静岡大学農学部で活性物質の分画・精製,構造決定を試みた。また、慶應義塾大学医学部眼科学光生物学研究室でin vitroスクリーニングを行い、得られた有効成分を動物疾患モデルに投与しその効果を確認した。一方、静岡県の公益財団ふじのくに医療城下町推進機構(ファルマバレーセンター)は12万化合物を所蔵する静岡化合物ライブラリーを保有している。眼科学光生物学研究室では、静岡化合物ライブラリーから化合物の提供を受け、上記in vitroスクリーニングによる低分子活性物質の探索も進めている。
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静岡県AOI-PARCを拠点に、ICTや先端技術等を活用した農業関連分野の研究開発や普及展開に取り組む中で、農産物の効率的な生産手法の検討を進めるとともに、生産者などの環境負荷軽減に関する行動変容を促し、農(業)と食の好循環の形成による持続可能な農業の地域への浸透を図ることを目的とし、AOIプロジェクトを推進している。
2024年度は、農業経営体の作業管理の効率化を支援する仕組みとしてスマートフォンアプリTPOplanの試作を進め、未利用資源の活用手法について規格外野菜・果物に着目して検討を行った。
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詳細ページへ2017年に開所したAOI-PARCを拠点に、「農・食・健」「農・商・工」の産業分野や産学官金の幅広い参画による農業を軸とした関連産業のビジネス展開の促進を目的とし、AOI-PARCの資源を活用して、高度な環境制御技術や計測されたビッグデータの解析技術等を県下の研究や生産現場に普及させることにより、先端農業を担う人材を養成するためのワークショップを行った。
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詳細ページへ静岡県水産・海洋技術研究所、静岡大学との共同研究で特定の魚由来物質のスクリーニング結果から、物質Aに注目した。まず、in vitroの実験で、 物質AにHIF阻害作用があることを確認した。次に、加齢黄斑変性のモデルであるレーザー誘発脈絡膜新生血管(CNV)マウスを用いた実験では、 物質AがCNVの面積を縮小させることを見出した。さらにqPCR解析により、 物質AはIL-6をはじめとする炎症因子の発現を抑制することが判明した。これらの結果は、物質Aが加齢黄斑変性に対する新たな治療薬となる可能性を示唆する。
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詳細ページへ貧酸素水塊の流入と養殖魚のへい死発生メカニズムの解明を目的として、鉛直方向に多点の流速・溶存酸素センサを備えた遠隔モニタリングシステムを開発し、内浦湾の生け簀に設置した。得られた計測データに加え、海底地形および汚泥の分析結果を統合的に解析した結果、微生物の異常増殖により生け簀直下が貧酸素化し、潮流停滞時にへい死が発生している可能性を示した。これに基づき、アラート機能を備えたへい死対策システムを構築した。
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